先日、受講者から表題の声がありました。
その受講者にその背景にあることをよくよく聞いてみると・・・
お客様の手違いでキャッシュカードが使えなくなってしまった時に、お客様は金融機関側の手違いではないかということを主張したそうです。
その際に、金融機関側には落ち度がなく、どのようなケースでキャッシュカードが使えなくなるのかを説明したものの、納得していただけなかったとのことでした。
ここで、ひとつ視点を変えてみると、このお客様に”納得”させようとすればするほど、金融機関側が「間違っていない」ということを主張することになり、お客様の不満は増大するのではないかということです。
しかも、金融機関側が「間違っていない」ということは、あなたが「間違っている」ということを主張していることになります。それはお客様としては言い出した手前もあり受け入れることはできないかもしれません。
納得してもらうことよりも”共感”、つまり不便な思いをしているお気持ちを汲んであげることをしたほうがお客様は、それこそ納得したのかもしれません。
「お手数をおかけして申し訳ございません」「ご不便をおかけします」といった言葉がけが浮かんできます。
しかし、上記のような言葉の場合、今回の窓口担当者がストレスを抱える可能性があります。
「私は間違っていないのに、謝らないといけないなんて」と。
そこで、自分の気持ちと応対に”折り合い”をつけていく必要があります。
お客様 VS 銀行員 と対抗する関係性になってしまうと、それこそお互いにストレスを感じてしまいます。
その時にお客様の味方になって、「不便だな」「面倒だな」と消費者の立場になってしまうのです。
人は気持ちを汲んでもらうとどうでしょう。
こちらの言い分を聞いてくれるようになります。
さらにお客様の資産を守るためにこのような仕組みになっていると伝えられたら、わかってもらえるかもしれません。
こちらの窓口担当者の方も日頃から、正しい手続きをして、お客様への対応も頑張っているからこそ、上記のような対応になったのでしょう。
その想いも汲み取ってあげたいと思いました。
そして、この窓口担当者の想いや背景を汲み取ってくれる管理者がいたらいいのになぁと感じた次第です。