健康管理と経営

感情を表現しよう

毎日流れる新型コロナウイルスのニュースや制限される行動にストレスも溜まってきたという方も多いのではないでしょうか?

今日は「ストレス」について書きたいと思います。

私は精神的な病気を患った夫と10年以上一緒に暮らしていた経験もあり、心理学については何年も学んできました。

その際に、臨床医学をはじめ心理学や栄養学など、医療従事者向けセミナーを開催してきた「株式会社チーム医療」という会社(現在はチーム医療ラーンニングとして活動)の運営側で仕事をする機会をいただき、世界で活躍される専門家の方と多くお会いしたり、メンタルヘルス検定対策の問題集作りしたりした経験があります。

研修の依頼があれば「メンタルヘルス基礎研修」を行うこともありますし、専門家におつなぎすることもしています。

本題に戻りますが

私たちがよく使う「ストレス」という言葉は、ストレス要因となる「ストレッサー」とストレス状態である「ストレス反応」を合わせて「ストレス」と言います。

ストレッサーというのは個人にとって負担となるような出来事や要請のことで、一番注目されるのが心理社会的なものです。

例えば、役割に伴うストッレサー、人間関係に伴うストレッサー、欲求不満に伴うストレッサーなどがあげられます。仕事において、思い当たることがある人も多いことでしょう。

その他に、物理的(寒冷・高温・騒音)・化学的(化学物質の臭気・接触・刺激)・生物学的(細菌感染・花粉)なものもストレッサーとなります。

そして、ストレッサーにより、ストレス反応として、心理的(不安・怒り・不満・抑うつ気分)・身体的(疲労感・食欲不振・不眠)・行動的(喫煙・飲酒量の増加)なことが起こるのです。

さらにその状態が進むと「ストレス病」としてうつ病や高血圧症、胃・十二指腸潰瘍、心筋梗塞などを引き起こすと言われています。

ちなみにうつ病は決して稀な病気でなく、誰にでも起こりうるもの!

厚生労働省によると、精神疾患により医療機関にかかっている患者数は、近年大幅に増加しており、平成26年は392万人、平成29年では400万人を超えており、内訳として一番多いものが、うつ病です。

「自分はうつ病にならない」と思っている人ほど、実際に罹患するとそのショックは大きいものになるでしょう。

ストレスマネジメントを考えるとき、まず大切なことは早い段階で「自分自身でストレス状態にあること」に気づくことです。

身体症状として倦怠感や疲れがとれないということはないか?

精神症状として不眠・不安・イライラ・焦燥感・不満・怒りがないか?

集中力・能力の低下や「人に会いたくない」「仕事に行きたくない」などの社会活動の低下はないか?

もし、そのような状態に気づいたら、何がストレス要因になっているかを考え、自力で解決できそうなら取り組み、自力で対処できないようであれば、周囲の協力を得ましょう。

そうすることで、問題が先送りされず(小さなうちに対処することで)大事に至らずに済みます。

ストレス状態を減らすには

ストレス状態の軽減方法としては、休養・睡眠・運動・食事・リラクゼーションの観点から考えます。

(今私が健康のためにまさに学んでいる5Sスキルは「休養」「栄養」「トレーニング」「セラピー」「解剖」なので、上記も含んでいるのです)

まずはしっかりと休養をとることが大切ですね。

詳細については改めますが、ここでひとつだけ覚えておいて欲しいことは「睡眠を妨げる要因として一番に挙げられるのはアルコール」であるということです。

ストレス状態となり、アルコール量が増え、眠れなくなるという悪循環は避けたいものですね。

そして、やはり運動はオススメしたいところです。

心の状態を「心」で解決しようとするのは意外と難しいものでしょう。

先日、たまたま過去のスケジュール帳を見直していたのですが、私が一番仕事で飛び回っていた2017年、2018年は、ほぼ休みがない状態の月が何ヶ月も続きました。

平日の月曜日から金曜日までの5日間は連続で研修。しかも8時間の研修のあと、8時間の移動ということも少なくありません。土曜日にはレジュメの作成をして、日曜日には移動といった1週間です。

1ヶ月が終わると立てない状態になり、1日寝ているなんてこともしばしばでした。

その頃から、人に誘われてランニングを始めるようになったのです。

もともと走ることは好きではありません。

しかも、毎日疲れて体が悲鳴をあげていて、時間に余裕もないのに走るなんて考えられないことでした。

そんな私が出張先や日曜日に走るようになったのには、自分自身が一番驚いたものです。

走り初めた頃は体もしんどかったのですが、走ることで体がゆるみます。

身体的な疲労感は睡眠を誘導します。

継続することで筋力や体力がついてきます。

疲労感が爽快感に変わり、美しい景色を眺め自然を感じながらのランニングは心も健やかにしてくれました。

私は強引に誘われ一緒に走る人がいたことで継続することができ、楽しみを増やすことができましたので、パーソナルトレーナーなどにつくのも良いでしょう。

そして、自分自身のリラクゼーション法を作っておくことも大事です。

例えば音楽を聴く、好きな香りをアロマなどで取り入れる、マッサージなど・・・

心と体をリラックスする方法をいくつかもっておいてくださいね。

今回ぜひおすすめしたいことは・・・

ストレスマネジメントにおいて重要なのは、もう一度書きますが”早い段階で自分でストレス状態にあることに気づく”ことです。

そのために、自分の気持ち(心の状態)を日頃から感じてみるということ。

自分の感情(特に負の感情)をあまり表現しない人には特におすすめします。

今、自分は何を感じているのでしょう?

嬉しい 楽しい 幸せ 満足 感動 爽快 癒される 落ち着く ワクワクする 興奮する 高ぶる 愛する 恋する 憧れる 尊敬する 寂しい 悲しい 孤独 困る 戸惑う 辛い 心が痛む 憂鬱 失望する 虚しい 喪失感 惨め がっかり 屈辱 切ない 落ち込む 慌てる 呆れる 怖い 不安 心配 青ざめる 震える 絶望 息苦しい 心細い 恐ろしい 萎縮 焦る 嫌い 見下す 憎む 嫉妬 恨む  不愉快 我慢できない イライラ 諦める 辛抱 耐える 飽きる 萎える 後悔 悔しい 負い目を感じる 罪悪感 後ろめたい モヤモヤ 苦しい 恥ずかしい 心苦しい ドキドキ じれったい すっきり

感情を表す言葉っていろいろありますね。

決して負の感情を否定せずに、今、どんなことを感じているのか・・・誰に対して、何に対してどんな風に感じているのか・・・

気のおけない人に聴いてもらうのも良いのですが、感情の言葉を書き尽くしてみます。カタルシス効果も期待できますが、そんなことを考えずにまずは感じてみて欲しいと思います。

なぜならば、感情を押し込めて、自分が何を感じているか気づかない人が増えてきていると感じるからです。

自分の気持ちを感じたら、人間関係においてはそれをどのように表現するのかが、次のテーマになります。