金融機関の基本的な応対として「正確・迅速・丁寧」な対応を求められます。
3つが同時にできれば良いのですが、迅速にやろうと思うと丁寧さに欠けたりと、矛盾してしまうこともでてきてしまいます。
そこでどうすれば良いかと言うと、相手の大切にしていることを優先しましょう。
ここで、自分が大切にしていることをつい選択しがちですが、相手を優先します。
お金を扱う金融機関ですから、「正確」であることは前提であるということは言うまでもありませんが、念のために付け加えておきますね(笑)
相手が大切にしていることは
上記はひとつの例ですが、セールスするときに相手の大切なものを、私たちも大切にすることが重要です。
そのためには、相手が何を大切にしているかを掴む必要がありますね。
「○○で大切にしていることは何ですか?」
「○○においてなくてはならないものは何ですか?」
などと訊いてみましょう。
もしくは「なぜ?」という理由を尋ねる質問もその方の価値観を引き出せることがあります。
例えば、私はFST(フィールドセールストレーニング)で同行訪問して他行をメインバンクにしている方(年金の受け取りを他行にしている方)に対して「なぜ、そちらで受け取っているのですか?」と必ずお聞きします。
そうするとその方がその金融機関をどのような理由でそこに決めているのか、大切にしていることがわかります。
その価値観を大切にして、他行を利用するよりもその価値観を上回るような提案を考えるのです。
もちろん、必ずしも全て提案できるわけではありませんが、「商品」にこだわらず、その人の大切にしていることを満たすような提案だったら、いろんな角度からオススメできるものが出てくるでしょう。
価値観を満たすと・・・
人は自分が大事にしている価値観を実感したくて生きていると言っても過言ではありません。
だから、その人の価値観(=大切にしていること)を実感してもらうことができるとしたら、私たちも嬉しくありませんか?
また、価値観が満たされると、人は大きな決断を踏み出すことができます。
結婚などもそのひとつですね。
金融商品の選択も「大きな決断」とすると、価値観を満たすことで契約につながるわけです。
だから、私たちは商品の提案をすると考えるより、お客様の価値観を満たすことをすると考えるほうがうまくいくかもしれません。
そして、自分の価値観を他人にも大切にされるとその人のことが好きになる傾向があります。
お客様から好かれることは、セールスにおいてとても大事な要素です。
もし、競合している商品や担当者がいるとしたら、自分を選んでもらえる可能性が高くなりますね。
そして、好きになってもらったら、いろんなことを話してくれるでしょうし、こちらの話も聞いてもらえるでしょう。
今回は「セールス」という視点から書きましたが、プライベートにおいても、好きな人の大切にしていることを大切にしたら、好きになってもらえる可能性が高くなりますよ。
やってみる価値はありますよね。