今週も引き続き4日間の新人研修を担当しました。
「私はこの4日ですごく変われたと自分でも思っています」という受講者もいて、その成長ぶりに私も感動して泣きそうになったほどです。
最終日にはアクションプランを発表してもらいましたが、人事部長をはじめ人事部の方にも聞いてもらい、部長からは「(成長に)驚きました」、担当者からは「感動しました」という言葉をいただきました。
「成長するプロセス」というのは人に感動を与えますね。
緊張する人に嫌悪感はありますか?
毎日、1日の「振り返り」を書いて提出してもらいました。
報告書などの文章を書く練習のためでもありますし、受講者ひとりひとりを理解するためにも役立ちます。
4日間で私の言葉で多くの方が書いていたのが「緊張は悪くない」という言葉でした。
研修の内容ではないのですけどね(^^;;
このようなご時世なので、ペアワークやグループディスカッションを発表形式に変えたこともあり、緊張の場面が多くありました。
そして、事あるごとに「緊張してしまうので・・・」と緊張が悪者としてみなさんの発言の中に登場したのです。
特に電話応対はとても苦労されていて、緊張するあまり、簡単な会話さえもできなくなってしまうことも。
そして、何度となく「緊張することは悪くない」と私が言っていたのだと思います。
そこで、皆さんに訊いてみたいのですが、「緊張している人に嫌悪感がありますか?」
緊張している方って、一生懸命で頑張っている様子が伝わってきて、仮に好感を持たれないとしても、少なくとも嫌悪感を感じることはないのではないでしょうか?
緊張をよくする方でしたら、共感したり、親近感を感じたりするかもしれません。
私は応援したくなります。
緊張とうまく付き合うには
私自身も緊張しているようには見られませんが、よく緊張します。
手に汗を握っていることはしょっちゅうですし、呼吸が浅くなることを感じることもあります。
その際に「緊張しないようにしよう」と思えば思うほど、ドキドキし緊張感が増すという経験をしてきました。
まず、緊張を悪いことと評価せずに「今、私は緊張している」とあるものをあると認めるだけで少し落ち着きます。
もし、可能であれば
リラックスできる景色などの映像を頭の中に浮かべてみたり
「大丈夫、大丈夫」と言ってみたり
深呼吸をするとさらに落ち着くことができます。
そして、最も効果があるのが、意識を自分から、話す相手に移すことです。
緊張している状態というのは、自分に意識が向いています。
うまく話せない自分
きちんとやれない自分
しっかりできない自分など・・・
そんな自分を恐れてしまうのです。
そして緊張は悪いことだと認識することによって、さらに自分を否定します。
まずはそこから自分を解放させてあげたいものです。
そして、人は同時に二つのことに意識を集中させることはできません。
だから、自分に向いている意識を、相手に向けることによって緊張を感じにくくします。
受講者のひとりが「振り返り」に次のように書いてくれました。
「自分の行動を良いものにするために気をつけるべき点を学んだ。
ひとつ目は・・・(略)
二つめは緊張を悪いことだと思わないということだ。電話応対では緊張でパニックになりかけたこともあったが、相手の要求に応えようとする「相手の意識」を持つことで、少し落ち着くことができた。これからも緊張とうまく付き合っていきたい」
そして、「自信がない。緊張する。不安」という言葉を何度も口にしていた彼女は、とても落ち着いた様子で、大きな声で堂々と最後のアクションプランを発表していました。
他者とのコミュニケーションも大事ですが、自分とのコミュニケーションのパターンを知って、自分のことも認めてあげたいものですね。